「内勤から営業勤務になって、当初はやっと営業活動をしているというところでした。
でも、そんな私も、あるご葬家様がきっかけで変化してきました。
『夜もさながら、こんなに寒い日に私の都合でごめんなさいね。温かいお茶を飲んでからお話しましょうか。時には暖をとり、身体をいたわってお仕事をしてね。無理すると主人のようになってしまいますからね』
訪問先の奥さまから心温まるおもてなしと気配りをいただきました。その一言が、お客様に誠意を尽くして、満足していただけるよう頑張ろう、という力に結びついております。」
「お香典返しの営業をはじめて、早30年。何よりも大切なことはご葬家様の思いだと思っております。あるご葬家は故人の療養中にお世話になった方へのお礼の手紙を出したい、とおっしゃられました。その思いを叶えたいと、ご挨拶状に同封しては、と提案してみました。すると、一枚一枚、お礼の文面を自筆で書かれ、「これを同封してください」と依頼されたのです。これからもいろいろな思いを受け取っていきたいと思っております。」
ご葬家をお尋ねしてお話をうかがっていると、亡くなられたかたに対しての思いが強く伝わってきます。そんな「思いを贈る」「気持ちをお届けする」ために、おすすめしているのが、オリジナル挨拶状です。
お香典返しに添える挨拶状はもちろん、ご葬家からのお礼状ですが故人の代わりにご葬家が行っているとも考えられるのです。
私は故人様が生前お好きだった唄や、趣味のことなどをおりまぜながら作らせていただいています。 ご葬家にとっても私にとっても、既成の挨拶状よりも校正のやりとりなどで時間がかかります。
でも「挨拶状が心に残った、と言われたのよ」など御礼の言葉をかけていだくと。
「本当によかった」と思うのです。
(「ふれあいかわら版」からの一部抜粋)